LPM-0302 CLOSEUP 01 LPM-0302『ここにいるよ』 笈田和孝による楽曲解説 ~ストイックに挑んだボーカルとピアノのレコーディングを振り返ります。
■はじめに
新曲 LPM-0302 『ここにいるよ』、リリースしてからまもなく一年が経とうとしていますが、新型ウイルスなんかに負けず、クローズアップを書き、この曲への想いをつづっておきたいと思います。
■ボーカルトラックについて
今回の曲は、当初ラブピースモード用に作ったわけではなかったのですが、デモをボーカルsakiちゃんに聴いてもらったら気に入ってくれて、こういう少し大人な雰囲気の曲も行けるんだということがわかり、ラブピースモードの曲としてアレンジを進めていくことになりました。
sakiちゃんは昔からバラードがやりたいと言っていたのになかなか実現することができずにいたので、今回の曲がバラードと言えるかは微妙ですが、第一に歌、第二に歌、というようなエモーショナルな楽曲が作れて良かったなと思っています。
これまでの曲は少なからず、歌で少し音程を外した部分があった場合、コンピューター上で音程補正を行ってよく聴こえるように手直ししていましたが、今回の曲はその音程補正を一切行わないと始めから二人で決めてレコーディングに挑んだため、相当緊張感のあるレコーディングとなりました。
レコーディングは1回目に仮レコーディング、2回目に本レコーディングとして、2日に渡って都内のスタジオで行いました。どちらからのテイクも使っているのですが、何度も何度も歌ってもらって一番良いテイクをチョイスしていくやり方で今回ボーカルトラックが作られています。とても自然な仕上がりとなりsakiちゃんの歌声を全面に出すことができたんじゃないかなと思っています。曲にもよるかもしれませんが、これからもこのやり方をうまく取り入れていけたらと思います。
■ピアノトラックについて
sakiちゃんが歌でなら、自分の方はピアノの演奏をストイックに、そして緊張感を持って臨みました。適当に手グセでピアノを演奏してレコーディングするのではなく、弾く内容を事前にしっかりと固め、楽譜に落とし込み、それ通りに何度も練習を重ね、レコーディングを行いました。
ピアノの練習はなかなか家で集中した時間が取れなかったため、リハーサルスタジオに個人練習扱いで入り練習していました。スポットCM動画の演奏シーンの撮影も兼ねてるのがミソですが(笑)、何台もカメラを立て、その中で練習するというのがまたなかなかの緊張感で良かったのかなと思います。バッキングが中心のものではありますが、ピアノだけ聴いても、とてもエモーショナルな演奏になっているのではないかと自負しています。
■最後に
この曲は、歌とピアノだけのアコースティックバージョンでも演奏することができると思いますので、どこかカフェのような落ち着いた場所で、いつか演奏できたらいいなと願いつつ、今はこの音源を聴いて日々過ごしています。少しだけ大人のラブピースモードを今回はお楽しみください。
- LPM-0302『ここにいるよ』