LPM-0301 CLOSEUP 02 LPM-0301『TRUTH OF LIFE』 笈田和孝による制作エピソード~前編~ ~前編はコンセプト、編曲やレコーディング等楽曲についてたっぷり語ります!
皆さんこんにちは。ラブピースモードの笈田です。
今回のクローズアップは、LPM-0301『TRUTH OF LIFE』のコンセプトをはじめ、編曲やレコーディング、ジャケット画像やミュージックビデオ等など、制作エピソードをたっぷり書いていきたいと思います。
え?マイケル?今回は書きたいことがいっぱいなので、マイケルには声をかけていません。だってマイケルが出てくるとダラダラとすんごい長文になっちゃうんだもーん(笑)
あっ!マイケルにはこのことは内緒ですよー♪^^;
■コンセプト
今回の曲はもともとKAZUTAKA OITA名義で高校3年生だった1993年に作ったシングル曲です。今頃なぜ?と思われる方もいらっしゃると思いますが、自分は今からちょうど30年前の中学1年生だった1988年の8月10日に記念すべき1曲目を作りました。当時は親に無理を言って買ってもらった楽器しかなかったので、今のようなクオリティーでは決してなかったのですが、曲を作るのが楽しくて楽しくて、勉強もせずどんどん曲が出来ていきました(笑)。この『TRUTH OF LIFE』はカウントすると82曲目、作曲5年目の曲となります。
この30年を振り返ってみると、どうしても、この『TRUTH OF LIFE』が出てきます。それだけ愛着があり、この30年間の「ALL TIME THE BEST」のようなベスト盤をもしリリースするとしたら、必ず入ってくる、そんな一曲です。とても大切にしている一曲。
この曲を今の技術でブラッシュアップしたら、どんなクオリティーになるんだろう?やってみたい!というのがキッカケとなり、今回ラブピースモードで実現させてもらう運びとなりました。
1993年当時のカセットテープ
■歌詞
今となってはどういう気持ちで歌詞を書いていたかちょっとうろ覚えですが、当時好きだった女性とのことを書かせてもらったということは間違いありません。はい!長文になってしまうので次行きましょー!(笑)
■作曲
オリジナルバージョンを今改めて聴き返してみると、当時90年代前半のエッセンスが詰まっていて、メロディーがちゃんとわかりやすくポップスしてるなーと思いました。今こういうタッチの曲を作れと言われてももう自分は作れないかも(笑)。今回久しぶりのラブピースモードの新曲であり、勢いをつけていきたいという意味では、昔の曲ではありますが、この曲をLPM-0301にしたのは正解だったかなーと思っています。
■編曲
2019年バージョンを作るうえで注意していたのは、オリジナルのエッセンスをしっかり残しつつ、今ちゃんと聴ける音にすること。なので、あまりにも変え過ぎてしまうならそれはリミックスでやりたいし、あくまでもブラッシュアップの方向性でまとめることを意識しました。
オリジナルバージョンに入っていた声やSE等は、当時使っていた楽器を久しぶりに出してきて、サンプリングして今回使っていたりします。
それと、これは作曲になるのかな?オリジナルには入っていなかったキーボードソロを今回追加しています。Bメロのケロりなんかも今だからできる技術かなと思って入れてみました。
■ボーカルレコーディング
事前にどう歌おうかとか、sakiちゃんが曲のイメージを膨らませてくれていた、かつ、この手の曲、sakiちゃん得意なのかも?ということからなのか、さすがsakiちゃん!ボーカルレコーディングはあっという間に終わりました。
手こずった点は、笈田がこの曲を昔から聴き過ぎてしまっているということが邪魔をし、ちょっとした部分でも歌い方に違和感があった場合、いつもだったら、sakiちゃんらしさを自然に優先できているのに、今回はその違和感に引っ張られてディレクションしている自分がいました。結果的にはsakiちゃんとすり合わせしながらお互い納得いくカタチで進めることができて(できてるのかな?)、良いテイクが録れたのではないかなと思いましたが、昔の曲をやる場合はこういうところを注意していかないといけないなと反省しました。
■コーラスレコーディング
ボーカルレコーディングの後に続けてコーラスレコーディングを行いました。今回の曲のコーラスは音程が高いところも含め、すべて笈田がやることを決めていたのですが、あっという間に終わったボーカルレコーディングとは対照的に、コーラスレコーディングはかなり手こずりました。その日の喉の調子が悪かったのか、高い声が全然出なく、何度録り直しても喉が開くどころか、悪化していくばかり、最終的にはsakiちゃんの声の足を引っ張るようなテイクしか録れず、このテイクを使うべきではないと判断し、後日家で再度レコーディングを行いました。4声を2テイクずつの計8本のコーラスを録音しました。
コーラス録音中なのにノリノリなsakiちゃん
■ミックス&マスタリング
低音が出ていないと完成度としてはつまらない曲になってしまうというのを最近よく感じており、低音を出すことに重点を置きミックスしていきました。
いつも音圧を上げることばかりに気をとられてミックスしていましたが、今回まったく音圧のことは考えずに、イメージしている音像のことだけを考えミックスを行っていたのですが、結果今までの曲の中で一番音圧が大きい曲となりました。今までで一番自分にとって理想的なミックスができたと思っています。
ミックスで一番手こずったのは、ボーカルとコーラスがなかなかうまく混ざり合わなかったことです。自分はコーラスを何声も重ねて分厚くゴージャスにするつもりでしたが、その上にボーカルを乗せると、どうしてもボーカルがコーラスに負けてしまっている印象が。そこで、sakiちゃんからアドバイスをもらい、4声2テイクだったところを、2声1テイク(もう1テイクは隠し味でうっすら入れる程度に)にしたら、バランスが良くなり、バシッとハマりました。ホントsakiちゃんは声のミックスが上手で、いつも助けられています。
ということで、かなり長文になってきてしまいましたので、ジャケット画像やミュージックビデオ等の制作エピソードは後編でお届けしたいと思います。
- LPM-0301『TRUTH OF LIFE』